【動画】世界の珍しい動物に興味がある人々に捧げる珍ストーリー南米編

今日は私の住む、南米コロンビア共和国で出会える野生の動物たちを紹介します。
「そもそも南米ってどこ?」という方は、まずこちらをお読み下さい ↓
南米大陸は日本から最も離れた大陸です。
今日はストーリーを交えながら、この地で出会える動物について紹介して行きます。
◆目次【本記事の内容】
南米の珍しい動物① コモンリスザル
一般的に「リスザル」と呼ばれる猿は、写真に写っているコモンリスザルを指します。
当写真のコモンリスザルの生息地は南米のアマゾン密林であり、コロンビア・エクアドル・ブラジルなど、密林がまたがる国々で出会うことができます。
コモンリスザルは絶滅危惧種ではありません。
愛知県にある日本モンキーセンターでもコモンリスザルと触れ合うことができます。
ここ南米コロンビアの人気観光地レティシアにもコモンリスザルの島があり、4,000頭近いリスザルが住んでいます。
ちなみに多くのコロンビア人がコモンリスザルのことを「ティティ(Mono Tití)」と呼びますが、アマゾンで新種の猿が見つかったと騒がれていたティティ属のティティモンキーとは別種です。
↓日本モンキーセンター監修
日本でコモンリスザルをペットとして飼うのが人気だという記事を読み、あるコロンビア人の友だちの悲しい体験談を思い出したので、併せて記載しておきます。
コロンビア国内の都市部でもコモンリスザルをペットとして飼う方々がいます。
しかし、もともとはジャングルで自由に生きる野生の生き物。
「コモンリスザルが育て易い種」とは言え、あくまで「猿の中で」という意味です。
安易な気持ちで子猿を購入し、結果、飼い主たちが大変な思いをして、猿を手放さずを得ない状況に陥ることが良くあります。
ここで困るのが、どう手放すか、です。
今から4年ほど前、コロンビアの首都ボコタに、ペットの猿をどう手放すか困っていた若者夫婦がいました。
動物愛好家の私の友だちマリーは、人伝えにこの夫婦の状況を聞き、助けの手を差し伸べることにしました。
マリーは片田舎の小さな農園に住んでいます。
広々とした場所なら、猿は都心よりもリラックスして生活できるだろう。
あまり深く考えもせず、マリーは雄猿を引き取ることにしました。
飼い主からほとんど情報を聞くこともなく、雄猿をケージに入れて、都市部から農園へと猿を連れて帰るマリー。
アパート内に住んでいた猿をいきなり、だだっ広い農園に放して迷子になっても困るわ。
それでも数時間もしないうちに、閉じ込められた猿をかわいそうに思い、マリーはケージの扉を開けることにします。
しかし、です。
ケージを開けた途端に猿はマリーに飛びかかります。
そして、叫ぶマリーを助けようと近づいた、マリーのお手伝いさんの女性にも飛びかかります。
雄猿は発情期を迎えていたのです。
最終的にマリーの旦那さんが何とか猿をケージに戻し、引っかき傷だらけになったマリーとお手伝いさんは急いで病院へと向かいました。
マリーには当時、まだ小学校低学年だった子供たちがいたこともあり、残念ながら猿を飼うのは危険すぎる、という結論に至りました。
次の引き受け手を探し続けて1週間。
最終的に雄猿は、他県の動物園に引き取られることになりました。
「アマゾン密林に戻せば良いんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし販売されている子猿は、産まれて数週間も経たないうちに母猿から引き離され、それ以来人間との接触しか持っていない猿です。
野生の猿社会の中では生き延びて行けません。
結果的に、人間社会でも本来の猿社会でも生きていけなくなった雄猿。
果たして犬や猫など、既に人間社会に適応できている動物が多数いる中、本当にジャングルから動物を連れ出して人間のペットにする必要はあるのか。
実に疑問に思った一件でした。
南米の珍しい動物② コンゴウインコ
この何とも素敵なキスシーンをご覧ください♪
南米のアマゾン密林を主として、ラテンアメリカ(メキシコ+中米+南米)に生息するコンゴウインコです。
当写真は、保護された動物を管理しているセンターで撮影しました。
遠くからも、別のカップルのキスシーンをもう一枚、パチリ。
コンゴウインコは、英語でマカー・オウム(Macaw Parrot)、スペイン語でグアカマヨ(Guacamayo)と呼ばれます。
コンゴウインコの特徴として、一生同じパートナーと時を過ごす(一夫一妻制)ことが、良く知られています。
コンゴウインコのキスシーンに至るところで出会うのは、このためでしょうか。
2011年に公開されたディズニー映画「ブルー 初めての空へ」は、ブラジル出身のアオコンゴウインコを主人公にしたものです。

写真提供:Hans Braxmeier
大変残念なことに、野生のアオコンゴウインコは絶滅が確認されています。(2001年から絶滅がほぼ確認されていましたが、2018年になってはじめて種の絶滅が正式に公開されました:情報元 英文)
コロンビアでもコンゴウインコを個人がペットとして飼うことは法律によって禁止されていますが、私自身もコンゴウインコを家で飼っている家族を目にして来ました。
誰かが警察に通報すると、コンゴウインコが保護センターに引き取られますが、コモンリスザルの話と同様、彼らを自然に帰すことはできません。
「コンゴウインコの美しさを独占する」
「コンゴウインコの美しさで金儲けをする」
人間社会から、このメンタリティーが消え去る日は一体いつになるのでしょうか。
はて、せっかくの美しい動物たちの写真なのに、暗くなってしまいました!
どうしても「密林の動物と人間」の関係を見ると、難しさを感じてしまうものです。
さて気分を取り直して、裏庭にやって来た野生動物の動画を次のページでどうぞ♪
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