【自由研究】砂糖の結晶の作り方:1日で結晶ができる超裏技も紹介!

ホームスクーリング(家庭学習)のプロジェクトのひとつとして、6歳の息子と砂糖の結晶作りを行いました。
年齢が低いこともあり、溶液の飽和状態についてなど、化学の話はごく簡単に触れただけでしたが、「結晶作りは予想以上に時間がかかる」こと、「実験中の思いもよらないハプニングは付き物」など、実験そのものに対する気付きが多々あったので、学びのある課題となりました。
勿論、息子の狙いはできあがった結晶を食べることだったので、息子の「ワクワク・楽しい実験」リストに間違いなくランクインしました(^∇^)
当記事は、実際に息子と一緒に行った結晶作りの詳細と、実に賢い結晶作りの裏技を紹介しています。お楽しみください♪
子供と楽しむ簡単で面白い自由研究:砂糖の結晶作り
このプロジェクトでは、種結晶を使用しない砂糖の結晶の作り方を採用しました。
例えば氷砂糖を種結晶に使用する場合は、面がかなり整った大結晶を作ることが可能です。
私たちが種結晶を使用しなかった理由は、単純に私の住む村では氷砂糖が入手できない点と、息子のためにできる限りプロセスを簡単にしたかったためです。
それでは早速、砂糖の結晶作りの詳細な工程を見ていきましょう!
♦目次【本記事の内容】
用意するもの
- 水 1カップ
- 砂糖(上白糖) 3カップ
- ガラス容器
- 割り箸(棒状のものであれば何でも良い)
- 糸
- 液体状の食用色素 ※着色したい場合
- ぺーバータオル、またはアルミ箔
↓様々なプロジェクトに使えるため、液体色素は我が家では常備しているアイテムのひとつです。スーパーで購入できる食紅でも代替可能ではありますが、出来上がりの結晶の色が大分薄くなるのが難点です。

↓特にウィルトン社の液体色素は発色が良いとして、海外では人気です。単色またはセットで購入可。ジェルタイプ。当サイトでは、葉脈標本の作成やセロリの吸水実験でも登場します。

Wilton(ウィルトン) アイシングカラー1オンス ローヤルブルー
下準備
- ガラス容器をしっかりと洗っておく。できあがった結晶を食べるのであれば更に重要。
- 可能であれば、真新しいガラス容器を用意するのがお勧め。理由は当ページの後半部(実験結果の考察)を参照。
↓このような瓶でしたら、お手頃価格で、実験後もキッチンで大活躍します。

密封びん 0.5L セラーメイト【密封瓶/果実酒 瓶/ピクルス/ジャム/ガラス瓶 蓋付/保存容器/1リットル/Cellar mate/星硝 日本製/あす楽】
手順
- 鍋に分量の水を入れ、火にかける。
- 水が沸騰したところで、水の3倍量の砂糖を、数回に分けて鍋に加える。
- 砂糖が最大限に溶けるよう、溶液をかき回し続ける。砂糖が溶け切れないのが判断できた時点で、砂糖を加えるのを辞める。
- 好みの食用色素を数滴たらし、軽くかき混ぜる。(着色する場合のみ)
- 溶液の温度が下がるまでしばらく待つ。
- その間、割り箸(鉛筆でもフォークでも、棒状であれば何でも良い)に糸を結んでおく。糸の長さは、成長していく結晶が瓶の底や側面にくっつくことがないよう、調節すること。つるした糸の先端が、瓶の中くらいに届く位置が目安。
- ガラス瓶にほこりなどが付いていないことを確認し、溶液を注ぐ。鍋の底に、溶け切れなかった砂糖が沈殿している場合は、沈殿した砂糖をガラス瓶に入れないこと。
- 工程⑥で用意した糸を、溶液にゆっくりと落とす。
- ペーパータオルやアルミ箔をかぶせ、ほこりが溶液に混入するのを防止する。
- 数週間に渡り、砂糖の結晶が成長していくのを観察・記録する。
留意点
- 水晶に色を付ける必要は全くないが、見た目が綺麗で、特に年齢の低い子供たちが喜ぶ。
- ガラス瓶が割れるのが心配な場合、または、溶液の温度が下がるまで待ちたくない場合は、あらかじめガラス瓶を温水などで温めておく。
- 溶液にほこりが混入したり、溶け切れなかった砂糖が混入すると、それを核として、そこから結晶が生成されはじめるので注意。(上記、工程⑦に関連)
結果・感想
砂糖の結晶の育成開始から、ちょうど5週間(35日間)後に取り出した結晶の写真がこちら。
約5.5㎝の、実に美しい、大きな青い結晶ができあがりました。
6歳の息子の言葉で表現すると「アメジストクラスターと一緒だ!!」
勿論、息子は1ヵ月以上待たされた結晶を食べたくて仕方がなかったので、計測が終わった途端に結晶を味見。「思ったより甘くない」というのが彼の感想です(^∇^)
ここでひとつ暴露話が。
実験中はできる限りの工程を子供自身に行わせるのが私の方針なのですが、今回は着色料を入れる工程で、息子が青色の食用色素のボトルを強く押し過ぎたために、ボトルの中ブタが見事吹き飛ぶ、という事態が発生。結果的に1カップの水に対いて着色料を3.5ml近く使ったことに。
「手順」でも明らかなように、実際に要する着色料は数滴。
1滴を約0.05mlとし、推奨使用量は多くて10滴と計算して0.5ml。
よって、7倍以上の濃度で着色をしたことになります…\(;゚∇゚)/
という訳で、ご想像の通り、私たちの使用した溶液は真っ青を通り越した深海の色になり、実は瓶の中がほぼ見えない状態で続行しました。
やり直そうかな、とも思ったのですが、こういうハプニングも実験の醍醐味なのです♪
結果、35日間の待ち時間中、観察ができたのは、瓶を上から見たアングルのみ。
「それなりに結晶が成長していそうだなぁ」程度でした。
つまり、正確には、結晶が成長する様子の観察ができませんでした。
そして、瓶から結晶を取り出し、溶液を注ぎ出したらびっくり!!
瓶の底・側面の半分が成長した結晶で覆われているではないですか!まるで鍾乳洞のよう…
私の推測では、瓶の周り中に結晶が成長したのは、以下の3点が主な理由です:
- 深海色で瓶の中がほぼ見えなかったために、ほこりが混入しても気付かなかった。
- 思った以上に、溶け切れていない砂糖が混入していた。
- 使いまわしている瓶なので、瓶にそもそも小さな傷が多数存在していた。
これは後から調べて分かったのですが、瓶の小さなひびや傷でさえも砂糖の結晶の核になり得る、とのこと。
それにしても、取り出した結晶よりも、瓶そのものにできた結晶のほうが総量からすると多かったのは、ちょっとしたショックでしたね。
もう少し気を配っていれば、糸にできた結晶が断然大きくなっていた可能性もあります。(と言いつつ、砂糖の大結晶を作るのは、そもそも難しい、という情報もありますが)
着色料の入れすぎるというハプニングのおかげで、私自身にも新しい学びがありましたので、やはりどんな実験も無駄になることはない、ということですね(*゚ー゚)v

実例でわかる! 自由研究の選び方&まとめ方 1・2・3年生 [ 子ども学力向上研究会 ]